2020.09.15

超短時間雇用の先にある世界

こんにちは、

東京都議会議員(町田市選出)
無所属 東京みらい おくざわ高広です。
さて、今日は念願かなって、
東京大学先端科学技術研究センターの近藤武夫准教授をゲストに迎え、超短時間雇用に関する勉強会を開催しました。
超短時間雇用とは?
超短時間雇用とは、「週あたり数十分から数時間というごく短い時間からの雇用」で、
障害のある方もない方も、みんながともに学び、働くことのできる社会(ソーシャルインクルージョン)を目指したシステムです。
これまでの雇用のように、なんでもできる人を雇って、仕事を割り振っていくのではなく、
まず業務を細分化し、その業務をできる人を雇用するという仕組みになります。
参照)WORK SIGHT
例えば、飲食店において「穴子を焼く」だけの一回一時間程度の仕事が紹介され、そこまで細分化するのかと驚きました。
特殊な日本の労働環境
日本には、障害のある方が約960万人いるとされていますが、そのうち民間企業で働く方は56万人程度といわれ、たとえ働きたいと考えても、十分にその機会を得られない現状があります。
その原因として、近藤准教授は「長時間労働」と「職務定義の不在」に着目しているそうです。
長時間働けない人、不得意なことがある人は、できることや得意なことを活かす機会を奪われてしまうということです。
例えば、対人関係が苦手だけれど、パソコンの扱いは得意という人が就労にたどり着けないケースなどがあげられます。
こうした日本型雇用システムからはじき出されてしまうと、地域課題へと進んでいくと指摘しています。

ここを包摂し、社会全体の中で解決していこうとする点が、特に私が共感する部分です。

自治体の役割とは?
このモデルは、すでに川崎市や渋谷区、神戸市で自治体との共同研究が進められています。一企業ではなく、自治体つまり地域の共同体で展開することで、安定した仕事と人材があるということです。
神戸市のように、商店街全体で業務を切り出し、商店街の一員として、就労困難者が働いている状態は理想的ではないかと私は考えます。
近藤准教授は続けます。
「日本では、雇用環境に合わせて、仕事のために個人を育てているように感じることがあります。結果として、社会の中に仕事も居場所もない人たちも沢山います。その仕組みを逆転したいのです。
障害のある人もない人もインクルーシブな環境で学び、育ち、それぞれの能力や特性を活かして社会で暮らしていける、夢を叶えていけるような社会をつくりたいのです。」
私も同じ夢を見ています。
近藤先生、ありがとうございました!
今週末から始まる第3回定例会、引き続き、提言を重ねていきます。

無所属 東京みらい控室より

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