2020.08.28

東京都の時短要請、多摩だけ解除?を解説します。

こんにちは、

東京都議会議員(町田市選出)
無所属 東京みらい おくざわ高広です。
昨日、東京都では酒類の提供を伴う飲食店やカラオケ店等の時短要請について、23区は9/15まで延長、多摩地域は8/31で解除する方針が示されました。
1.なぜ多摩地域は解除なの?
 新規陽性者数に着目すると、8/18〜8/24の23区での陽性者数は1,424人、多摩地域は129人ということで、人口比(7:3)と比べても感染の広がり方が弱いことが挙げられます。これは、7月初旬から続いている傾向のようですが、おそらく感染を防ぐポイントである密な状況を防ぎにくい生活環境(家、職場、飲食店など)が23区には多く、多摩地域には少ないことが推察されます。
2.多摩地域は安全なのか?
 数字だけを見れば多摩地域での感染拡大は少ない傾向にありますが、安全というわけではありません。23区が危険ということでもありません。
 一律に自粛ではありませんが、ここで気を緩めずに、できる限りのマスク着用や手洗い、ソーシャルディスタンスを守っていくことが大切です。ご協力をよろしくお願いします。
3.どの対策が効果的だったの?
 東京都では、夜間の時短要請、感染拡大防止対策の徹底とステッカー掲示、ステッカー掲示を努力義務とする条例改正の大きく3つの対策がとられています。では、このどれが効果を発揮しているのかといえば検証はできていないのが実情です。
 時短要請に協力いただいた事業者数や実態はつかめていません。ステッカー掲示への立ち入りは約500店舗に実施し、ほぼ全ての店舗で適切な対策がとられていたとのことですが、それでも感染が起きてしまうことはあります。条例改正については、啓発としての効果があったことは否定しませんが、測定不能といったところでしょうか。
 この検証を進めることが、今後の感染症対策にとって必要なことは言うまでもなく、私も要望していくつもりです。
4.では何をすればいいの?
 昨日の会見では、「防ごう重症化、守ろう高齢者」というキャッチフレーズがパネルで示されていましたが、本当に大切なメッセージは別にありました。

いくらお店が対策を講じていても、利用者側が対策に応じなければ、感染を防ぐことはできません。これまでの都の対策は、感染拡大ステッカーに着目され、事業者側へのお願いが強い傾向がありました。しかし、それでは感染拡大は防げません。事業者のみならず、お客様側のご協力と相まってはじめて効果を発揮するということです。

条例では、ステッカー掲示のお店を選ぶことが努力義務とされていましたが、それ以上に、お店側の対策にご協力いただくことが求められています。

また、家庭内での感染を防ぐためにご協力いただきたいことも示されています。こちらもできる範囲でのご協力をよろしくお願いします。

9/17から始まる第3回定例会では、更なる補正予算を組む方向性も示されました。自宅療養者向けの健康管理アプリや高齢者への検査体制なとが組まれるようです。
今日の夕方、安倍総理の会見もあり、どのような話があるのか気になるところですが、引き続き、情報収集と発信にも心がけていく所存です。

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