2020.06.11
東京都の新型コロナ対策はステップ3へ
こんばんは、
東京都議会議員(町田市選出)
チーム無所属東京みらいの
おくざわ高広です。
まもなく、6/12 0時をもって、東京都の新型コロナ対策はステップ3に入ります。
ステップ3に入ると、ほぼ全業種において休業要請が解除されることになります(飲食業の時間制限は0時まで)。
接待を伴う飲食業とライブハウスについては、国のガイドライン策定を待ち、6/19を目処に解除の方向です。その際、飲食業の時間制限も同じく解除されます。イベントについては、6/19、7/1と段階的な解除となる見通しです。
先日可決した感染対策への支援に加えて、家賃補助の検討や各分野における対策協議会設置など、
新たな対策の方向性も示されました。
日常を取り戻していけることを喜ばしく思うと同時に、いくつかの不安もあります。
1.なぜ今ステップ3へ移行するのか?
先週と比べて何がどう変わったからステップを移行するのか。確認すると、
✔︎新規感染者数はじめ指標を見る限り、感染爆発へ繋がる要素が見えない。
✔︎医療体制に余裕がある。
ということらしいのですが、分かりにくい…
これまで都民の良心に訴えて外出自粛や休業要請を行なってきた以上、あやふやな判断基準でアラートを出したりステップを緩和したりしていると、次に要請をしなければならないタイミングで聞いてもらえなくなる可能性が高くなります。
オオカミ少年現象とでも言いましょうか…
また、休業要請を解除しても、都民の不安がある限りは街に人は出てきません。不安の払拭を図ることも喫緊の課題です。解除したから後はご自由に、ではだめなのです。
2.新たな対策の財源はどこから?
改めてのアナウンスになりますが、日本には外出自粛や休業要請を強いる法律はありません。あくまでも、国や知事からのお願いに従っていただいているわけです。そのお願いの効力を高めるために、都は独自に協力金などを打ち出してきたわけですが、自由度の高い基金は底をつきつつあります。これから先も同じような対策を講じるのは不可能です。
家賃補助については、
私たちも4/1から要望していることであり、必要な支援だと思うものの、都財政の持続可能性を考えれば、精査が必要と言えます。とはいえ、定例会も終了し、これから知事選という中で、誰がどのように意思決定していくのか、議会の承認を後回しにする専決処分で進めるのか、スピードが求められる中で、大変悩ましい問題です。
3.学校や保育施設はどうなる?
学校は引き続き分散登校、保育施設は可能な方には登園自粛を求める方針で、段階的に戻していくことになるそうです。親の働き方にとっても、子ども自身の成長にとっても、社会と密接な関係にあるはずの学校や保育施設が切り離されて議論されていることに強い違和感を感じています。
また、学校から大量の宿題が出されるケースも出ているなど、先日の答弁であった、一人一人に寄り添い、心のケアをしていくという方向性とは異なる対応がなされているとの声を聞きます。こうした点についても、改めて問い質していく必要がありそうです。
定例会が閉会しましたので、論戦の場はありません。今後は要望書の提出をもって、皆様の声を届けてまいります。