2020.01.12

教育格差の是正に挑む①~客観的なデータの必要性~

こんにちは、

東京都議会議員(町田市選出)の

おくざわ高広です。

 

〇「教育格差」と聞いて、皆さんは何を想像しますか?

 

✔公立と私立の学校教育内容の違い?

✔地域による大学や高校の選択肢?

✔家庭環境による塾や習い事などの学校外教育の機会?

✔学校に通える生徒と通えない生徒の学習環境の違い?

(障害や病気、不登校など理由は様々)

 

同じ日本に住んでいても、実は数多くの「教育格差」が潜んでいます。

 

どうずれば、「教育格差」を是正し、

全ての子ども達に、成長の機会と選択肢を提示できるでしょうか。

 

教育はガーデニングに近い、ということを口にする方がいます。

つまり、大人にできるのは、子どもが自らの可能性を最大化する(花を咲かせる)ための環境をつくることであり、

 

土壌(家庭環境)×水・太陽(社会環境・学校環境)×肥料(学習内容)

 

を整えていくべきであるということです。

 

日本では、より良い肥料(学習内容)を与えることばかりが議論されますが、

そもそも、この3点について正確な現状把握ができているのだろうか、と疑問をもちます。

 

例えば、来年度から小学校でも英語が教科化されますが、

 

✔英語を用いる職業についている家庭とそうでない家庭

✔幼いころから英語塾に通える家庭とそうでない家庭

✔身近に英語を使う人がいる地域とそうでない地域

✔英語を教える人材がいる学校とそうではない学校

 

において、同じ学習内容でも、当然ながら異なる結果が出ます。

 

そして、より不利な環境におかれている子どもにこそ、

より手をかけていかなければならないことは明白であり、それが政治の役割です。

 

しかし、どのような環境の子どもにどのような手をかけていけばいいのか、

それが分からないのです。

 

東京都の私学無償化は、実はかえって格差を固定しているのではないか、

そんな自問自答すら繰り返していました。

 

 

〇そのような私のモヤモヤを晴らしてくれたのが、

教育格差(松岡亮二著)

 

日本の教育を転換させる、大きな一石が投じられたと思いました。

PISAなどの検証可能な調査データをもとに、

まさに、家庭や地域における格差の存在を明らかにしていました。

(興味をもった方は、ぜひ読んでください!)

 

〇以前、教育改革のヘッドピンでも触れましたが、

 

日本では、

どの施策が、どの教育プログラムが、誰にどのような影響を与えたのか。

生徒の成長の背景には、家庭や地域といった生まれついての環境がどの程度影響しているのか。

 

といった検証や分析を行う習慣がありません。

 

結果として、教育現場の経験則が判断基準とされ、

また、為政者が正しいと信じる世界観が反映されたプログラムが追加され続けてきました。

それが本当に正しいのかどうかを検証することもなく、です。

 

まちがいなく、日本の教育は世界の潮流から取り残されています。

不登校児童は増え、いじめはなくならず、教員は疲弊しています。

 

どうにかしなければ!そのカギはデータの活用だ!でもどうすれば?

その一心で松岡亮二さんにメッセージを送りました。

「お話を聞かせていただけませんでしょうか。」

 

次回へ続く・・・

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