こんばんは、

東京都議会-町田市選出-

無所属 東京みらい　おくざわ高広です。

今日は、一般社団法人全国障害福祉事業者連盟の設立総会に出席させていただきました。

全障連とは、「公正で透明性のある持続可能な障害福祉のために」をキャッチフレーズに、

障害福祉領域の調査研究と政策提言により、障害福祉事業者の質の向上、障害福祉従事者の資質と処遇の向上を図ることを目的として設立された団体です。

代表理事には、介護業界、障害福祉業界では知らぬ人はいない藤田英明さん。設立メンバーも非常に年齢の若い方々ばかりです。藤田英明さんは、介護業界の風雲児と呼ばれ、現在は人間福祉と動物福祉の追求を掲げてペット共生型の障害者グループホーム運営などを行うアニスピホールディングスの代表を務めており、私もこれまでに何度も意見交換をさせていただきました。

藤田さんの挨拶の様子。設立総会なのにTシャツ？と思った人もいるかもしれませんが、常にラフな格好をしているのは、多様な人がいることが当たり前になるように、とあえてスーツを着ないそうです。こうゆうところにも自分の信念を表現しているのは率直に素晴らしいなと。

元都知事の猪瀬直樹さんや国会議員の方々に混じって、私もご挨拶させていただきました。

設立趣旨にある「障害・介護・医療の発想を超えたパラダイムシフトの重要性」や「誰もが安心した日常生活を過ごせる社会を実現するために、業界の垣根を越えて一団となる時を迎えている」ということを引用し、これまで与える側と与えられる側、あるいは求める側と求められる側という一方通行だった福祉の領域を、当事者も家族も事業者も、政治や行政も知恵を出し合い、より良い社会をつくる仲間になることがワクワクしてたまりません。

という趣旨のお話をさせていただきました。

その後のトークセッションでは、「障害福祉分野に求められること」というテーマで、衆議院議員の藤田文武さんから、放課後デイを運営してきた目線も交えて、障害者雇用の水増し問題や学校における障害者支援のできる人材不足などのお話がありました。

また、介護事業者の代表者からは、３年後の報酬改定に関する危機感が伝えられるとともに、役所に求めるだけではなくて、より良いサービス提供のために業界を越えて団結していこう。自分たちの仕事の効率化も含めた努力と制度改善への提案をしていこうというお話があり、頼もしいものでした。

猪瀬直樹さんからは、欧州と比べて日本の精神障害者施策は出口戦略が無い、つまり、地域で暮らし、働いていく場所がないという問題提起がありました。これは、まさに私が四年間進めてきたソーシャルファームの問題意識に通じるところです。

さらに、障害者ユーチューバーの柏瀬真大さんからは、ご自身の経験とあわせて、障害者の日常を発信していくことで、障害者への理解を深めていこうという考え方や、将来は障害者グループホームや就労支援施設を運営したいという夢も語っておられました。なお、柏瀬さんは全障連のアンバサダーに就任されています。

もう一つ触れておくと、二年前に参議院議員選挙に挑戦し、惜しくも落選した市井紗耶香さんも参加しておりましたが、熱心にメモを取りながら話を聞いていたのが印象的です。

これまで、障害福祉というと当事者や家族、事業者だけの問題で、社会全体で理解していく姿がなかったように思います。同じ地域に住んでいても、障害のある人とない人の生きる社会が別々になってきたのが今の日本だと思います。本当の意味でインクルーシブな共生社会へと歩みを進めていくためには、障害があってもなくても混ざっていくことが当たり前にしていくことが重要であり、そのためには、みんなで学んでいく、理解し合っていくことが大切だと改めて気づかされる機会となりました。

もうお気づきの方もいるかもしれませんが、このセッション自体が様々な分野や立場の方々が入り混じっているステキな空間でした。こうした場面をたくさんつくっていくことが重要だと思う次第です。

私自身は、都議としての任期はあと一週間で終わりますが、また異なる立場から全障連の活動をサポートしていきたいと思います。福祉の枠を超えて、誰もが自分らしく、認め合い、支え合い、生まれてきて良かったと思える社会へ。これからも尽力していきます。