2019.09.20

一般質問解説②〜児童虐待を防ぐために〜

こんにちは、

 

東京都議会議員(町田市選出)の

 

おくざわ高広です。

〇今日解説するテーマは、児童虐待をなくすための根本的な対策について、です。東京都では、本年4月1日に児童虐待防止条例が施行され、その対策が強化されているところです。同僚の斉藤れいな都議は、ブログをたどってみるだけでも、

児童虐待防止に関する警視庁へのヒアリング

妊産婦支援

子育て支援センター視察

自立援助ホーム視察

里親支援

DV被害者支援

と、挙げたらキリがないほど様々なこと観点からの働きかけを行っています。

妊産婦支援に関する勉強会の様子

 

〇今回の質問にあたっては、児童虐待という負の連鎖ともいうべき不幸せの要因をいかにして取り除くかという議論からスタートし、児童虐待が起こってからの対応ではなく、児童虐待が起きる前に防ぐための施策について取り上げようということになりました。

その中で、私が一番大切にしたいのは、

自ら望んで虐待をしている人はごく一部である

という前提のもと

✔虐待をしていることに気づいていない方

✔虐待を正当化しなければならないほどに自分が追い込まれている方

に対して、どうしたら手を伸ばすことができるのかという点です。

 東京の特徴として、地方から出てきている方が多いこともあり、近くに親や親戚がおらず、助けてくれる人がいないという問題があります。結果として、子育てを1人ですることになり、追い込まれていく、その心情を察した上で、行政が動く必要があると考えるものです。

〇そこで、今回の質問においては、経済的困窮や若年、複雑な家庭環境など、妊娠及びその後の養育におけるハイリスクな要因を有する、いわゆる特定妊婦の方々への支援拡充を求め、中でも特に支援を急務とする未受診妊婦と繋がるための施策について伺いました。

特定妊婦の方々は、その置かれた環境ゆえに産科受診をしない方もいらっしゃると聞いています。加えて、特定妊婦の方々は産科をはじめ、どこにも繋がりを持たないがゆえに、その実態を把握することが困難であることも指摘されています。確実に存在する、しかし目の前に現れにくい方々が困っている姿を想像し、その手を差し伸べられるかどうか、この想像力と思いやりの心が、行政には求められているのだと考えます。

〇答弁にもある通り、都では妊娠相談ホットラインでの受付時間を広げ、また、妊娠したと思ったらまず足を運ぶと言われる薬局における周知を図っているそうです。1人でも多くの方が、不安を感じることなく相談できるように鋭意改善をしていただきたいと思う次第です。

引き続き、東京みらいでは、斉藤都議を中心に、あらゆる方面から児童虐待の根絶に向けた提言をしていく所存です。

 

 

 

~以下、質問と答弁~

 児童虐待防止について伺います。

 児童虐待対策には、児童相談所の体制強化や一時保護所の定員拡充等はもとより、さらに重要なのは、地域全体での子育て支援の充実により、普通のご家庭が虐待へと向かってしまう、その可能性の芽を一つでも多く摘み取ることです。

 ことし三月、厚生労働省は女性健康支援センターの機能を拡充し、経済的な困窮、若年などのハイリスクな環境にある、いわゆる特定妊婦に対し、妊娠判定検査と初回の産科受診費用の助成を行うことを決定しました。

 都でも、特定妊婦への支援をさらに拡充すべきと考えますが、まずは一人でも多くの特定妊婦とのつながりを持ち、より実態に即した支援のあり方を議論していただくことを要望します。

Q2.こうした観点から、早い段階で地域の中での支援につなげ、虐待死の半数以上とされるゼロ歳虐待死をなくすためにも、未受診妊婦の支援は急務であると考えますが、都は、未受診妊婦への対策にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

A2.福祉保健局長答弁

 未受診妊婦への対策についてでありますが、医療機関を受診していない妊婦は早産等のリスクが懸念されるため、区市町村は、妊婦健診の受診勧奨とともに、妊娠、出産に関する相談や指導を実施しております。

 都では、予期しない妊娠に関する相談などに看護師等の専門職が電話やメールで答える妊娠相談ほっとラインを実施しており、これまでの平日と土曜日に加え、今年度から日曜日も相談を受け付けるほか、継続的な支援が必要な場合には、相談者を確実に引き継げるよう、区市町村へ直接連絡することとしております。

 また、早期受診を勧めるため、リーフレットを配布するほか、今年度は、インターネット広告の実施やドラッグストアでの普及啓発カードの配布などに取り組み、未受診妊婦への受診勧奨や相談窓口の普及啓発を一層進めてまいります。

 

 

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