2019.08.17

いじめを予防するために

こんにちは、

東京都議会議員(町田市選出)の
おくざわ高広です。
◯今日は、午前中に大井ふ頭海浜公園で行われた2020大会のテストイベントでもあるホッケーを視察した後に、午後からは子どもの発達科学研究所主催の学校いじめ予防セミナーに参加してきました。
テストイベントのホッケー視察については、
森沢きょうこ都議のブログをご参照ください。
◯子どもの発達科学研究所では、主に自閉症や発達障害の児童生徒に科学的根拠に基づく学習プログラムを提供していますが、今回は科学的根拠に基づくいじめ予防に関するセミナーでした。盛りだくさんの内容でしたが、3点に絞ってお伝えします。
1.初動対応の「や・は・た」

まず、お伝えしたいのが、いじめ予防に何が有効かという点です。いじめには、加害者と被害者、そして傍観者がおり、大人が発見する前の段階での傍観者の役割が鍵となるようです。
いじめは悪いことだと加害者の多くも理解しているのに、自分がいじめているということにも気付いていないケースや被害者が助けを求めてはいけないと考えていることも多いそうです(後述 thinking error)。そのような初期段階で有効なのが、「や・は・た」
めたほうがいいよと伝え、
(被害者を連れて、その場を)なれ、
(信頼できる大人に)すけを求める
傍観者がいじめを止めようとした場合、57%で効果があったとの研究もあるようです。これまで傍観者になっていた人が正しい知識と対処法を知ることはいじめ予防への有効な手段と言えそうです。
2.重大事案になる2つのポイント

次に、いじめを深刻化させる2つのキーワード。力の不均衡は言わずもがなだと思いますが、thinking errorがより重要だと感じました。
簡単に言えば、いじめ加害者はいじめていると思っていない。いじめ被害者は助けを求めてはいけない。つまり、両者の間でいじめが正当化されてしまっているケースがあり得るということです。
これは体育会出身の私にはよく分かります。
一年生のときに苦しいと感じながらも乗り越えるべき事象として「しごき」に耐え、
上級生になると、同じことを下級生に「指導」する
こうした関係性が生じている場合は早期に第三者が介入しなければならないとのことです。
3.日本が拡充すべき一次・二次予防

では、日本のいじめへの対応はどうか。日本ではいじめの認知件数を1つの指標としています。しかし、いじめは大人のいないところで起きるものと考えれば、認知された時点で重大事案に発展しかねない状況にあるとも考えられます。いじめを発見したらどうするか、というマニュアルは諸外国と比べ細かすぎるほどに整備されているようですが、その多くが大人の対応マニュアルとのこと。拡充すべきはいじめとして認知される前、つまり一次・二次予防ではないかと思うのです。
「いじめはよくない」にとどまらず、正しい知識を身につけ、身を守る方法や子ども自身がいじめを止める方法を教えなければなりません。
◯最後に、子どもは発展途上というお話がありました。子ども自身がいじめを予防できるように、大人がどのようなサポートをしていけばいいのか、まさに科学的根拠に基づく対応策を検討し、提言していきたいと思います。

 

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